Tailor Mag Produced by  Hi TAILOR

「いつもの自分」より少し上を目指す、ビジネススタイルマガジン

  • SNS

order suits

テーラードジャケット 大人の着こなし術

オーダースーツ

2021.02.26

Joe

社会人になってからずっとこだわってきたスーツや小物など、ビジネスシーンの必需品について様々な情報を提供していけたらと思います。「落ち着きがあって大人っぽい」そんな印象を与えられるような、テクニックやノウハウについて執筆していきます。

社会人になってからずっとこだわってきたスーツや小物など、ビジネスシーンの必需品について様々な情報を提供していけたらと思います。「落ち着きがあって大人っぽい」そんな印象を与えられるような、テクニックやノウハウについて執筆していきます。

「かっちり見せたい日は私服でもジャケットを着たいから」
「大切な日のために、とりあえず買ってみた」

テーラードジャケットをタンスに迎え入れる動機はひとそれぞれですが、「カジュアルな場でどうやって着たらよいかわからない」という悩みは共通なのではないでしょうか。

一見すると簡単なようで、奥が深くて難しいのがジャケットの世界です。

この記事では、テーラードジャケットの着方を解説していきます。基本的な選び方やマナーのような決まりごとから、コーディネートに役立つ具体的な知識までをまとめてみました。

テーラードジャケットとは?

テーラードジャケットは、カジュアルな場面でも着用できるジャケットのこと
私服をいつもよりもしっかりめに、かといってスーツで正装するほど畏まりたくない……という場面で重宝するアイテムです。

もともと「テーラード」とは「仕立てられた」という意味であり、いわゆるスーツとの厳密な違いはありませんが、カジュアルでも自信をもって羽織ることのできるファッション性の高いジャケットが慣例的に「テーラードジャケット」と呼ばれています。

格式の高いレストランや、大切なデートの日に背筋を伸ばしてくれるような存在です。

もちろんジャケパンスタイルでビシッと決めてビジネスの場で華々しく着用してもOKです。クールビズとはいえ今日だけはジャケットが必要……なんて日にもおすすめです。

カジュアルとビジネス、両方の良さを兼ね備えるのがテーラードジャケットです。

上を見ればキリがありませんが、安いものですと1万円程度で手に入れることができます。

テーラードジャケット着こなしのポイント

カジュアルなのかビジネスなのか曖昧なテーラードジャケットは、曖昧だからこそ明確な「着方の正解」は少ないです。一見すると難しく、戸惑われる方も多いでしょう。

ここでは、テーラードジャケットのサイズの選び方から、最低限の作法、それからコーディネートの参考になるような情報をまとめてお伝えします。

自分に合ったサイズ選び

まずはサイズの選び方から。

  • 肩幅
  • 袖丈
  • 着丈

の3点を意識しましょう。

肩幅はジャストサイズで

カジュアルウェアのテーラードですが、ジャケットはジャケット。きちんと肩幅が合ったものを選びましょう。
普段のスーツではややゆとりを持たせるものですが、ピッタリとフィットするものが着やすいです。

特に夏服のテーラードジャケットであれば、中はTシャツ1枚だけなんてことも多いでしょうから、ピッタリとフィットするものが良いでしょう。

普段ビジネスで着用しているものよりも気持ちワンサイズダウンするようなイメージで探すのがおすすめです。

袖丈にも気を配る

袖丈も十分にこだわっておきましょう。ジャケットの袖丈は短めにしてワイシャツの袖が1cmほど覗くように、というのがオーソドックスなスタイルです。

テーラードジャケットもこのように選ぶのが無難です。

しかし春夏に着るテーラードジャケットならインナーがそもそも半袖であることがほとんどでしょうから、手首がまるまる隠れるくらいの袖丈でも良いでしょう。

着丈

着丈は全体の印象を大きく左右するので、しっかりとチェックしておきましょう。
ベルトが隠れるくらいから、ヒップの半分を覆うくらいまでのラインの着丈がちょうどよいです。

着丈が短いけれど、どうしてもデザインが気に入っている、という場合は、全体のコーディネートをどちらかと言えばビジネススタイル寄りのカッチリとした印象に仕上げればまとまって綺麗に見えます。

さて、テーラードジャケットのサイズの選び方についてお伝えしました。まずはこれさえ抑えておけば、心配ありません。

正しい着方

ここからはテーラードジャケットの正しい着方について説明していきます。

  1. 1 一番下のボタンは留めない
  2. 2 肩にしっかりジャケットを乗せる
  3. 2 ポケットに物を入れすぎない

これさえ徹底しておけば大丈夫です。

3つともテーラードジャケットのみならずスーツスタイル全般に共通して言えることです。
どれもジャケットや身体のシルエットを崩さずに美しく見せるための工夫やマナーです。

それぞれ順番に解説していきます。

一番下のボタンは留めない

ジャケットの一番下のボタンは飾りなので留めないでおくのが一般的です。
テーラードジャケットもクラシックなスーツと源流は同じですので、このマナーは守ってあげると良いでしょう。

一番下のボタンは留めないものと想定してデザインされているジャケットがほとんどですので、このマナーに従う方がシワが生まれず綺麗に着ることができます。
なお、椅子に座った時はすべてのボタンを外してあげるとシルエットが美しくなりシワもできにくくなります。

肩にしっかりジャケットを乗せる

テーラードジャケットはしっかりと肩をあわせて着用するようにしましょう。
左右がずれていたり、後ろにさがっているとだらしなく見えたり疲れているような印象を与えてしまいがちです。

ジャケットはなるべく身体に合うように作られているので、想定していない着方をするとシワになりやすいです。
正しく着用することが服を大切にすることにも繋がります。

難しいことはなく、襟の部分を両手で持ってビシっと引っ張るだけで大丈夫です。
ほんの1秒で見違えるように変わります。出先でも忘れたころに襟を引っ張って整えるようにしましょう。

ちなみにスーツのジャケットでも同様です。

ポケットに物を入れすぎない

せっかくの美しいシルエットが崩れてしまうので、おなかの両脇にあるフラップポケットや内ポケットに物を詰め込み過ぎないように心がけましょう。

ふくらんで重たい財布やスマホは要注意です。
「どうしても今は手が離せない!」というときは、フラップよりも内ポケットに収納するようにしましょう。服の重心部分に近いため、フラップポケットよりはシルエットが崩れづらいです。

「間違ったら恥をかくのか」と強張ってしまうかもしれませんが、どれもこれも単純でかんたんなことです。
これを守るだけできれいなスタイルにまとまりますので、ぜひ意識してみてください。

コーディネートのコツ

ここからはテーラードジャケットのコーディネートについて深掘っていきます。

テーラードジャケットを羽織っている日のコーディネートの主役はジャケットですが、本当の主役は着ているあなた自身。
姿見を見て全身が格好良くないと意味がありませんよね。

そうはいっても自由度が高くて着こなしが難しいのがテーラードジャケットです。どうすれば理想のスタイリングになるのか、具体的に提案していきましょう。

きれいめに着たいとき

スーツやセットアップのように、ジャケットとボトムス、シューズの色味をあわせて同系色でコーディネートすれば、比較的きれいめにまとまります

とはいえ、あまりにカッチリしすぎるとかえってちぐはぐな印象になってしまいますから、適度な「外し」を用意しておくと収まりがよいです。

  • ナイロンベースの同素材・同系色で全身をまとめて、シューズはカジュアル
  • 上下ともにウール素材であわせて、色系統だけずらしてコーディネート

といったスタイリングがおすすめ。ポイントは「整え過ぎないこと」です。

素材やコーディネートできれいめな部分をつくったら他の部分でしっかりと「外し」てあげましょう。

同系色コーデならインナーはカジュアルに襟の無いアイテムを、逆に上下で色にメリハリをつけたジャケパンスタイルなら、インナーにもシャツをあてがってあげると「抜け」が表現できて上手に着こなせると思います。

きれいめに着たいテーラードジャケット

控えめな柄で、しかしながらこだわりの光る上質な素材のジャケットを選ぶと全体的にきれいめに仕上がります。
濃紺のウールや光沢のあるサステナブル素材を選ぶとよいでしょう。

ただし、黒×紺のコーディネートは意外にまとまりが悪く、失敗することが多いので注意しましょう。

シューズやバッグでフォーマル感を出す

「きれいめ」かどうかは最初のコンマ数秒で決まる印象なので、とにかく全体の雰囲気作りが大切です。
テーラードジャケットをきれいに着こなすのであれば、ボトムスやインナーだけでなくシューズやバッグでフォーマルさを底上げするのが最短ルート。

茶色の革靴をチョイスしたり、ブラックのローファーをあわせても格好良いです。もちろん紐靴でもOK。
カジュアルだからといって内羽根を履いてはいけないというルールもありません。似合っていれば自信をもって履いて大丈夫です。

スニーカーであれば、ゴツゴツしたハイテクなものよりもローテクでシンプルなものを。
特に上質なレザーアイテムを選んで履くと高級感が出てきます。

もちろんシューズがカジュアルでも問題ありません。
ジャケットとボトムスの色味や素材をばっちりあわせたうえで、ドクターマーチンやエアフォース、またはダッドシューズのようなソールが厚く存在感のある靴を据えておくとメリハリがついて楽しいです。

バッグをレザーや高級ナイロンでできたクラッチバッグにしたり、ブリーフケースにするなどしてフォーマルに見せていきます。

リュックやトートのような鞄が必ずしも間違いというわけではありませんが、難しいので最初のうちは避ておくのが無難かもしれません。

ほかにも、ベルトなどの小物にも気を配ってあげるとフォーマルさが際立ちます。

カジュアルに着たいとき

テーラードジャケットをよりカジュアルに着たい場合は、それこそカジュアルですので自由に着ていただければと思いますが、あえて指南するならば「自信をもって」着てください。
自分の好きな服と好きな服を好きなように組み合わせるときっと素敵です。

さて、具体的に何と何を合わせると自然でカジュアルなコーディネートになりやすいかをお伝えしていきます。

  • ボトムスはコーデュロイやデニムなどのカジュアルな素材をチョイス
  • タイト過ぎずにゆったりとしたサイジングを意識
  • 柄を散りばめてみる

などの工夫をするとよりカジュアルに着られるでしょう。

インナーにシャツを着るとカジュアルさが欠けてしまう?と心配される方もいらっしゃいますが、コットン素材や麻素材のふんわりとしたシャツならゆったりとリラックスした雰囲気になります。フォーマル・ビジネスではあまり良しとされていないボタンダウンや、ノーカラーのシャツを着るチャンスですし、オープンカラーをあてがっても現代的で格好良いです。

カジュアルに着たいテーラードジャケット

カジュアルスタイルはとにかく自由ですので、伸び伸びとお洒落をしてみてください。

  • レザーやナイロン、デニム、ジャージなどジャケットには珍しい素材に挑戦する
  • 大判のチェック柄やストライプ、ボタニカル柄など思い切った柄を着てみる

といった大胆なジャケットにもトライしてみると楽しいでしょう。
少したとえが大袈裟でしたが、そこまでいかなくても普段の通勤ではなかなか着れないジャケットにそでを通すチャンスです。
春夏は麻などの涼しげな素材、秋冬はニット素材のものがよいでしょう。

紺や茶はもちろんですがワインレッドやカーキなど、カラーバリエーションも豊富なので、お気に入りの一着を見つけてみてはいかがでしょうか。

デザインがおとなしいテーラードジャケットをカジュアルに着たいというときは、ボトムスやインナー、シューズなどを工夫してカジュアルダウンしてみてください。
色味は落ち着いているけれども、着丈や素材はカジュアルなジャケットがあると、カジュアルにもフォーマルにも対応できて便利でしょう。

インナーのサイズには注意

インナーに何を着ても不正解はありませんが、たとえばパーカーを中に着てフードを外に出す、というようなスタイルには注意しましょう。
あまりにオーバーサイズのものを中に合わせると、ジャケットの痛みに繋がります

ジャケットは身体にフィットするように作られているため、想定していない部分に力がこもるとシワになりやすいです。

最近は90sテイストなどの流行から、トップスもオーバーサイズを選びがち。
夏の薄着なら大して問題はありませんが、冬は要注意です。トレンドに関係なく寒くて着込んでしまう……というケースもちらほら。
ジャケットの方が崩れて見た目も美しくありません。肌寒い場合はダッフルコートなどのカバーオールを上からがばりと羽織るなどして凌ぐと、防寒と着こなしを両立させることができます。

ボトムスはジーンズも相性ばっちり

ジーンズはカジュアルウェアの代名詞ともいえる存在ですが、「ジャケットにジーンズは絶対にNG」というわけではありません。
もはやそれは過去の作法。積極的にチャレンジしてみましょう。

全体的な色落ちがまだ浅いリジッドデニムや、色ムラが激しくないバギーパンツも可愛らしいです。
ふんわりと柔らかいデニムとウールのジャケットをあわせても良いですね。しっとりと落ち着いた空気感を演出できます。
べっこうの眼鏡、片手には文庫本、のようなホームクラシックな装いを楽しめます。

着まわして上達しよう

テーラードジャケットはスーツと違ってインナーやボトムスの組み合わせが自由です。色々と自分で試しながら自己流のスタイルを見つけてみてください
着なくなったスーツのパンツだけをスラックスとして履いても間違いではありません。

ただしお気に入りだからといって毎日ジャケットを着用しないように注意しましょう。
折角のジャケットの消耗が激しくなってしまいますので、適度に休ませてあげることをおすすめします。

カジュアルもきれいめも、バランスが大切

さて、ここまではきれいめなテーラードジャケットの着方、カジュアルなテーラードジャケットの着方をいくつかご案内してきました。

いずれも肝心なのは「外し」や「抜け」を作っておくことです。

カジュアルからちょっと背伸びをしたい、フォーマルになりすぎずきれいに見せたい、というときのためのテーラードジャケット。
だからこそ、カジュアルに振り切りすぎず、フォーマルに振り切りすぎないバランス感覚が重要です。
姿見の前でいろいろと試して自分なりの正解を見つけてみてください。

まとめ

基本的なところから、具体的なアドバイスまで、テーラードジャケットにまつわる情報をお伝えしてきました。

  • サイズは正しく選ぶ。気持ち小さめくらいがおすすめ。
  • カジュアルに着るときも、フォーマルに決めるときも適度な「外し」が大切

この2点さえおさえておけば、しっかり綺麗にまとまるはずです。

私服でもジャケットを着て背筋を伸ばしたい、というみなさんにとって有益な情報であれば幸いです。これからもジャケットとともにある毎日を楽しんでください。